SHCスポーツビジネスマスターコースOBOGインタビューVol.2_江端大介氏/(株)ジュビロ 運営本部企画部

 

業界の最前線で活躍しているOBOGに、「コースでの学び」や「未来の受講生に一言メッセージ」などを聞き、本コースの魅力を発信していきます。

二人目は、新卒から約6年、化粧品業界において、メイクアップ・スキンケアブランドのマーケティング担当として商品企画やプロモーション企画を経験され、「第七期生」を経て、ジュビロ磐田の運営本部 企画部で「ファンクラブの中期計画策定」に従事する江端大介さん。

 

Q 現在の仕事内容について、教えてください。

サポーターズクラブ(ファンクラブ)の中期計画策定。

運営本部の企画部に所属し、ファンクラブの中長期的な在り方を含めて再定義を検討。具体的には、クラブ全体のファン層の分析や、ファン・サポーターに向けた定量アンケート・定性リサーチを実施し、最適なシステム・コンテンツの設計を思案している。

 

Q 現在の仕事の魅力/やりがいについて、教えてください。

実際に現場に立ちながら、その知見を活かし、クラブ収益の柱をどう構築していくかを考えるところ。

また、企画を考える側として嬉しいことは、注目してくれる方が多いスポーツクラブだからこそ、価値提供の対象となる生活者の顔がよく見え、反応があること。

ジュビロ磐田は、公式Twitterだけでも13.5万人のフォロワーがおり、何気ない発信でも物凄く多くの方が反応してくれる。好意的な意見も厳しい意見も多く寄せられ、届いている実感が持てるのが魅力。感情をダイレクトにぶつけてもらえることは、へこむこともあるが、涙が出るほど嬉しいこともある。

 

特にやりがいを感じる瞬間は、ジュビロ磐田を応援してくださっている方々を見て、「クラブが心の支えになっている」と感じられた時。

「ジュビロ磐田があるから、頑張れる」「ジュビロ磐田があるから、家族の会話が増えた」など、「ジュビロ磐田があって良かった」と言ってくださる方がたくさんいる。そのような、仕事をしている意義をふとした時に実感できることが嬉しい。

 

 

Q SHCを受講される前の職業/仕事内容について、教えてください。

化粧品会社でのブランドマーケティング業務。

新卒で入社し、最初はドラッグストアの営業担当として2年、その後マーケティング部門へ異動し、メイクアップ・スキンケアブランドの担当として商品企画やプロモーション企画を経験した。

 

Q なぜ『SHCスポーツビジネスマスターコース』を受講されましたか?

学生時代にゼミでマーケティングを専攻して以来、その分野でキャリアを構築したいと思っており、前職の仕事自体は充実していた。

ただ、将来のキャリアを考えていくにつれて、化粧品を愛する同僚との熱量の差を感じ、「自分の好きなものは何だろう?」と改めて考えた時に、一番に浮かんだのがサッカーだった。

転職ありきではなく、まずは業界を「知る」ことからと考え、スポーツビジネスに関する情報を探していたときに、SHCを見つけた。

知識を得られると共に、「スポーツ業界で働くこと」をリアルに体感できると考えため、受講を決めた。

 

Q 『SHCスポーツビジネスマスターコース』での学びは何ですか?

―レベルの高い、かつバックボーンの多様な受講者と切磋琢磨することで、自身の強み弱みが浮き彫りになった。―

同期は年次が上の方が多く、ビジネス経験も豊富で、自身の力はあらゆる面で足りないと自覚させられた。一方で、マーケティング領域の考え方や・分析、プレゼンテーションのスキルでは少しは役に立てると思えた。

また、受講者同士の繋がりが大きな財産となった。現在でも毎月必ず当時のチームで近況報告会をしており、異なる視点を持ちながら、スポーツという同じ方向を向いて話せる相手がいることは、働く上で心の支えにもなっている。さらに、SHCの繋がりを通じて、自クラブの施策に対して他クラブの方から別視点での意見を頂けたり、他企業の方とお会いした際に、「あなたもSHCに行っていたのですね」と会話が広がることもある。SHCがコミュニティとして機能していることを実感しており、ありがたい。

 

―様々な切口の講義と実際のクラブの事業計画を策定する過程で、リアルなスポーツビジネスを体感できたー

SHCでの経験を通じてプロスポーツクラブに対する解像度が上がった。「夢と現実の両方を見せてもらった」。

「夢」の部分は、名古屋グランパスの専務取締役である清水克洋さんの講義から、スポーツビジネスの華やかな側面、マーケティングで結果を出し、地域に貢献している様子を聞き、クラブを通じて多くの人の役に立てる喜びがあるのだろうという感覚を持てた。

 

「現実」の部分はクラブスタッフの方の生の声や、講義の中で出てきた 「Jクラブの社長は田舎の駅長だ」という言葉から感じた。実際に水戸ホーリーホックの沼田邦郎前社長自身が就任当初、家族総出でチケットのもぎりをやっていたと聞き、社長でさえも何でもやらないといけない、スポーツクラブを取り巻く現状を理解できた。それをネガティブとして受け取ったわけではなく、「現実」を伝えてもらったと思っている。

 

Q 『SHCスポーツビジネスマスターコース』で最も印象に残っている講義はどの講義ですか?

SHCの本間浩輔代表理事による講義「スポーツ組織のリーダーシップ」。

講義で用いられた、ケース『組織変革の危険性と落とし穴: 若きマネジャーの経営再建の旅』における、「外部から組織に入った際のリーダーシップの在り方」が最も印象に残っている。

 

外部からみると「なぜこの課題に取り組まないのか」という意見になり、変革を強いるリーダーシップが往々にしてあるが、その課題には隠れた理由が裏にあって、それを解決するためには、一個一個緻密な作業を積み上げなくてはいけない。「なんでできないんだ」と上から言うのではなく、諦めずに課題を掘り下げ、かつ組織に合わせるマインドを忘れず、リーダーシップを発揮する必要性を学ぶことができた。

 

Q 今後成し遂げたい、ご自身の目標は何ですか?

ファンクラブの新制度の確立はもちろんだが、クラブの中長期計画の策定と発信。それを起点としてジュビロが地域の方々の心を支える存在になること。

プロスポーツクラブの強みはいろいろなものを「繋げる」力があるところだと、実際に入ってから改めて感じた。

それを活かすことで、ジュビロを通じて様々な企業や人々を繋げ、「ジュビロ磐田があって良かった」と多くの方々に感じてもらいたい。そのために、皆が一緒に目指したくなるビジョンを掲げて、そこに向けて一緒に取り組もうという流れを創りたい。

 

©JUBILO IWATA

 

Q これからの『SHCスポーツビジネスマスターコース』受講生に一言メッセージをお願いします。/こういう魅力がある・こういう人にオススメなど

SHCはスポーツ業界に飛び込む上での武器を沢山提示してくれるが、一番の魅力は心を支えてくれる仲間ができること。

また、実際に受講してみて、講義の質が高く、受講者も勿論レベルが高い。なにより、SHCを経て、クラブや他業界で活躍している方が多くいらっしゃるということが魅力を物語っていると思う。

 

将来的にスポーツ業界に入る・入らないは関係なく、スポーツビジネスに少しでも興味があったら、ぜひ飛び込んでみてほしいと思っている。