「スポーツ組織経営の基礎知識の習得」を軸として、マスターコースよりカジュアルなコース設計にて、受講の門戸を広げるため、今年度新設する「SHCスポーツビジネスベーシックコース」。
コース設計の狙いやコース内容、魅力を、運営担当者の山口世令奈さん、メイン講師の鈴木徳昭さんにインタビューしました。
(ベーシックコース運営担当・山口)
Q まずはスポーツビジネスベーシックコースについて、簡単に教えてください。
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【山口世令奈さん】
ベーシックコースは、主に、「Jリーグ クラブ経営ガイド」をバイブルにしながら、「スポーツ組織経営の基礎知識の習得」を目的としています。
コース構成は基本的に、「Jリーグ中期計画」・「Jリーグ クラブ経営ガイド」の各領域のインプットを中心にしながら、ゲストスピーチで、クラブ経営者やDAZN様のようなステークホルダーの生の声等トレンドを掴み、最後に、この講座での学びをご自身のキャリアにどう活かしていくかというキャリアセッションを行います。
トップスピーチにはスポーツ界の有識者の登壇も!
Q 新しく、スポーツビジネスベーシックコースを設計された目的は何ですか?
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【山口世令奈さん】
SHCは2016年から始まり、スポーツビジネスマスターコースは第16期目を迎えているのですが、
ビジネスマスターコースの運営担当と受講生のキャリア担当を数年間担当し、またクラブ側の採用ニーズを伺う中で、「経営人材はもちろん必要だが、その次世代を担うような経営幹部候補の人材が欲しい」という声がありました。
多様な人材が、カジュアルにスポーツビジネスを学びやすく、それでいて、スポーツ経営人材の育成に直結する講座を開設したいとコースを設計しました。
Q スポーツビジネスマスターコースや他社のスポーツビジネス講座との違いは何ですか?
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【山口世令奈さん】
開催期間・受講料等ももちろん違うのですが、マスターコースの特徴である、特定のスポーツクラブを対象とした中期経営計画を策定するグループワークがない分、きちんと「スポーツ組織経営の基礎知識の習得」というインプットに配分を割いているのがベーシックコース。
また、単一クラブの事例を用いて学ぶ、他社のスポーツビジネス講座と違い、クラブ経営に特化した中で全体的かつ網羅的なワーク・インプットがあるのがベーシックコースの強みであり、さらにJリーグ様が特別協賛会員で連携いただいていることにより、「生の情報」をタイムリーにお話しいただける、情報のスピード・粒度に違いを見出せていると思います。
(スポーツビジネスベーシックコース講師・鈴木)
Q ベーシックコースの教材である「Jリーグ クラブ経営ガイド」について、簡単に教えてください。
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【鈴木徳昭さん】
「クラブ経営力のベースを高めるための手引きとして、クラブ経営における原則や重要な取り組み等を共有する事により、各クラブの経営強化を支援する」ことを目的とした「Jリーグ クラブ経営ガイド」。スポーツ組織経営が大きくなっていく際に、強化だけではなく、経営ということが非常に重要だという認識と、Jリーグの実態として毎年10名から15名ほど、クラブの社長が変わるという背景があり、新任された社長が一刻も早く、クラブ経営に慣れていく一助にと策定されました。
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Jリーグ クラブ経営ガイド:https://aboutj.jleague.jp/corporate/management/guide/
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Q 受講生には、『SHCスポーツビジネスベーシックコース』を通して、何を学び、どのような人材となってほしいですか?
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まずは、「ベーシック」ですので、クラブ経営の「原理原則」をきちっと学んでもらうことです。多くのスポーツ組織は「企業」ではありますが、一般の中小企業とは違う経営マネジメントのスタイルが求められるものと理解して欲しいと思います。
そして講義の進め方としては、原理原則の講義終了後、実際に自分がどこのクラブのタイプにおける社長となるか、仮定していただこうと考えています。
その仮定に立った上で、「フットボール」、「社会連携」、「to C」、「事業強化」、「経営基盤」、「施設整備」、6つのエリアの事前課題に取り組んでもらい、講義当日、同タイプ内での意見差異、タイプ別での比較等のディスカッションすることで、より自分事とした具体的なインプット・アウトプットが期待でき、知識の深い習得に繋げていただこうと思います。
さらに、私が現役のJリーグ職員であるので、講座期間毎週開催されるJリーグの最新トピックを扱い、「Jリーグ クラブ経営ガイド」と照らした時に、なぜこのような判断、対応になったのか等、最新の状況を教材としていけたらと考えています。
受講生に目指して欲しい姿について、少し話は逸れますが、日本スポーツの発展を考えた時に、監督・コーチ、審判、選手がよりレベルを上げていくことはもちろん大事ですが、そのエリアだけではなく、例えばテクニカルアナリスト、あるいはマーケティングエリアや事業エリア等、多様な領域の人材が成長していくことが必要不可欠だと考え、そして、絶対的に「経営エリア」が強くならないと、日本スポーツ全体が強くならないと考えています。
もう一つは、経営に興味を持っていただく方が増えることで、スポーツの試合を見る上でもより多様な観点で観ていただけると思います。例えば、売上、チーム人件費にいくらの差があるクラブ対決において、それでも戦略や戦術で同等に戦うことができる等、メディアも含めて、クラブ経営を理解いただくことによって、より深くその競技とクラブを知ることに繋がると考えています。
このクラブ経営力の強化、そしてクラブ経営に興味を持つ人が増えることは、日本において、スポーツが「文化」になっていくことに必要だと考えており、ベーシックコースの受講生がその次世代の担い手になって欲しいと考えています。
Q どのような方に『SHCスポーツビジネスベーシックコース』を受けて欲しいですか?
受講を悩んでいる方に一言メッセージをお願いします。
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【山口世令奈さん】
スポーツビジネス講座が増えている中で、「自信を持っています。」ということを強く言いたいです。
SHCは「育成と輩出」を大事にしていて、特にベーシックコースは、カリキュラムを通して、自分の強みを理解でき、可能性を見出すことができます。たとえ、受講後すぐにスポーツビジネスへ転職しなくても、現在の所属企業で活かせるスキルもあると思います。自分の現在地点を認識できるような講座になっていると思いますので、悩まれているのであれば、飛び込んでほしいですし、入った先にコミュニティが広がり、たくさんの方と繋がることができると思います。
【鈴木徳昭さん】
他社のスポーツビジネス講座、そしてSHCのマスターコースより「クラブ経営」に特化していると思っています。「将来、クラブの経営に携わってみたい」あるいは「クラブ経営を理解したい」方に、ぴったりの内容となっていると思いますので、ぜひチャレンジして欲しいです。また、サッカーだけでなく、他のスポーツでも共通の学びが得られると考えています。そして、深く学ぶだけではなく、横の繋がりが今後仕事をしていく上で大事になってくると思いますので、講座でのディスカションを通して育む交流・コミュニティにも期待して欲しいです。
日本において、スポーツが文化になっていくために必要な「クラブ経営力の強化」。その次世代を担う人材の育成と輩出に想いを込めて誕生した「スポーツビジネスベーシックコース」。
「将来、クラブの経営に携わりたい」と考えている人は、ぜひ下記よりエントリーください。
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スポーツビジネスベーシックコース
追加募集エントリー受付(4/22〜5/13):https://shc-japan.or.jp/
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