SHCスポーツビジネスマスターコースOBOGインタビューVol.4_佐々木芳郎氏/(株)エスパルス ブランディング推進本部 ファンマネジメント部 部長 兼 企画部 部長

業界の最前線で活躍しているOBOGに、「コースでの学び」や「未来の受講生に一言メッセージ」などを聞き、本コースの魅力を発信していきます。

 

四人目は、株式会社エスパルス ブランディング推進本部 ファンマネジメント部 部長 兼 企画部 部長の佐々木芳郎さん。

株式会社リクルートにおいて、営業・営業企画・CSR・サステナビリティなどの業務にて約18年間勤務された後、Jリーグクラブの熱心なファンであったことも手伝い、40歳のタイミングにて、スポーツビジネス界への転職を決意。SHC受講(5期生)を経て、株式会社エスパルスに入社し、ご活躍されています。

Q 現在の仕事内容について、教えてください。

チケッティング・マーチャンダイジング(MD)・飲食・ファンクラブなど、清水エスパルスにおけるtoC部門全体の責任者。

 

国立競技場での30周年記念マッチ開催を柱とした「クラブ創設30周年記念事業」を例にとると、目標金額を大きく上回り、「83,731,280円」を集めたクラウドファンディングの実施や、『国立60,000人チャレンジ!』を立ち上げ、清水エスパルスのホームゲーム最多入場者数、今シーズンのJリーグ全体でも最多の数字「56,131人来場」を記録したチケッティング戦略、来場先着35,000名に配布する『30周年記念ベースボールシャツ』配布、約700発の花火や炎・スモーク・LED・光による「国立をオレンジで染める」演出など、多岐に渡る戦略、企画、実行を手掛けている。

 

 

Q 現在の仕事の魅力/やりがいについて、教えてください。

クラブの歴史を更新し、30年の中の1ページを作ることができた夢の1日であった「国立競技場での30周年記念マッチ」の時にも感じたが、ファン・サポーターからの無償の愛「愛情の強さ」にやりがいと感謝がある。

「#国立をオレンジで染める#オリテン国立決戦」というハッシュタグでのSNS拡散やクラブからの日々の席種の販売状況共有に反応して、チケット購入をファンが呼びかけるなど、ファン・サポーターが自ら、ストーリーの作り手側にまわってくれる。まだまだファン・サポーター拡大の余地はあるものの、他産業・一般商材と比べて「こんなに愛情をダイレクトに感じることができる事業・仕事は他にないのではないか」と感じている。自身としても、toC部門全体の戦略設計ができて、結果がダイレクトにわかる。何よりやりたかった業界で仕事をできていることがやりがいです。

Q なぜ『SHCスポーツビジネスマスターコース』を受講されましたか?

同じリクルート出身の村井前チェアマン時代に、Jリーグが立ち上げたことより、SHCのことは一期から認識し、注目していた。

リクルートの同僚が続々と起業していたが、自分は起業の決意ができなかった。スポーツ業界は選手がプロ化し、コーチがプロ化した一方で、フロントスタッフがビジネス観点でプロになりきれていないという課題があると聞いた。そこで、自身が情熱を傾けることができるスポーツ業界で、これまでのキャリアを活かした貢献ができるのではないかと転身を決意。SHCを受講することで、オープンになっていないクラブ職員の求人情報が得られるのではないかと、受講した。

 

 

Q 『SHCスポーツビジネスマスターコース』での学びは何ですか?

  • デュエル

仕事の関係のような利害関係ではなく、バックグランドが全く違う人同士での合意形成をする過程を学べた。

「大分トリニータ」を題材としたグループワークでは、「スポーツ業界を良くするために」と志を同じくするメンバーと忌憚なく意見を交換することができた。

 

  • 志の高い同期との出会い

受講期間中、続々と同期が転職先を決めていたので、自分も!という刺激をもらった。

現在も定期的に、飲み会等で近況交換をして、そこで更なる刺激を受けている。

また、普段の業務の中で困った時に、同期やSHCスタッフに相談すると、適切な方・会社を紹介いただける横のネットワークの強み、有り難みを感じる。

 

  • スポーツマネジメント知識全般

スポーツ業界に関わる多種多様な方々から話を聞き、学ぶことができた。

クラブの社長やスポーツマーケティング企業の代表取締役など普段会うことのない方より直接学ぶことができるのは、ここでしか経験できないことだと感じていた。

 

 

Q 『SHCスポーツビジネスマスターコース』で最も印象に残っている講義はどの講義ですか?

村井前チェアマンの講義で「組織マネジメントの考え方」が印象に残っている。

チェアマン就任早々の「浦和レッズサポーターの問題による無観客試合決定」の際に、Jリーグの100年構想や理念を最優先に、軸として考え、決定したことを例に、「選択肢があった時に難しい方を選ぶ」「情報は天日に晒した方が良い」など、村井さんなりの組織マネジメントの考え方を吸収することができた。チェアマンと現場のクラブスタッフという視座の違いで、現在の仕事に直接的に活きているわけではないが、スピリットとして学ぶことができたと感じている。

 

 

Q 今後成し遂げたい、ご自身の目標は何ですか?

Jリーグチャンピオンになること。

 

そのために、私自身が介在できることは、収益を上げること。

ファンを増やし、満足度を高め、そのファンがリピータブルになって、収益に繋げる。収益が上がれば、良い選手を獲得できる強化費の財源になる。そのため、toC部門全体として、ファンの満足度を上げるだけではダメで、利益を残さないといけない。国立競技場での30周年記念マッチは、来場者に満足いただきながら、利益も残ったため、理想的な興行だったと思う。これからも売上だけではなく、「利益」にこだわり、貢献していきたい。

Q これからの『SHCスポーツビジネスマスターコース』受講生に一言メッセージをお願いします。/こういう魅力がある・こういう人にオススメなど

私が受講した5期と違い、SHC以外でも、スポーツビジネスを学ぶことができるという外部環境の変化があると思います。それでも、SHCが老舗であり、実績が豊富で講師陣も豪華。スポーツ業界に転身したい人にとって、SHCは同じ志を持つ人が一番多く集まる、日本で最も優れた場所だと思います。

学びや刺激を受けに、SHCに挑戦していただき、多くの仲間と共にスポーツ業界をもっと良くしていけたらと思います。