SHC スポーツビジネスマスターコース OBOG インタビューVol.6_SHC14 期最優秀プレゼン 7 グループ

OBOGに、「コースでの学び」や「未来の受講生に一言メッセージ」などを聞き、本コースの魅力を発信する「OBOGインタビュー」。

 

今回は、この2022年7月で講義を終えたばかりの「SHC14期」からグループワーク(題材:名古屋グランパス中期経営計画)において、見事最優秀プレゼンを勝ち取った「7グループ」の皆さんに取材しました。

 

(写真左から丹羽英史さん、荒川大寛さん、清家桂太さん、佐藤勇人さん※佐藤さんは取材の際は都合により欠席)

 

 

Q 現在の仕事内容について、教えてください。

(荒川さん)

日本国内の HR・販促事業及びグローバル斡旋・販促事業をおこなう事業会社で住宅領域サービスの

「クリエイティブディレクター」を担っています。大手ディベロッパーや大手ハウスメーカーなど、分譲住宅を販売する会社のWEBサイト、販促ツールのディレクション、体験イベントの企画などを通じて、住宅購入検討者と物件のマッチングコミュニケーションをデザインする傍ら、現在は、企業のインナーブランディングや商品開発、新規事業創出のコンサルティングといったブランド支援にも携わっています。

 

(清家さん)

現在は、民間企業で人事の仕事をしています。これまで長年人事畑で経験を積み、常に現場に近いところで、人材開発・組織開発に関わる企画立案及び施策実行を行ってきました。

 

(丹羽さん)

情報通信・経営コンサルティングを行う企業において、「コンサルタント」として、中小・小規模企業の経営を伴走支援しています。最近は、中小・小規模企業が選ばれる企業になるための DX 化を支援することが増えています。

 

 

Q なぜ『SHCスポーツビジネスマスターコース』を受講されましたか?

(荒川さん)

きっかけとなった大きな出来事がひとつ。2020 年に卒業した事業構想大学院大学での出来事。卒論のテーマが現職に近い住宅領域の延長線上にあるサービスだったが、最後の発表でお世話になっていた教授から「荒川さんが本当にやりたいという想いが伝わってこなかった」というフィードバックをもらい、自分がなぜそれをやりたいのか?言い返すことができなかった。この経験から『自分が本当にやりたいことって何だろう?』と本気で考え始めた。そのタイミングで、中学生の頃の夢だった“サッカー選手になる”夢を思い出し、サッカーやスポーツに未練があることに気づけた。今の仕事で大切にしている『人の心を動かす』その先にあるものは何か?と考えた時に、「アスリートと感動体験あふれる世界をつくりたい」と心から思えた。喜・怒・哀・楽がギュッと詰まったスポーツのフィールドでチャレンジしたいと思っていた時に、SHCを知り、スポーツビジネスを体系的に学ぼうと受講を決めた。

 

(清家さん)

現職では人事として人生 100 年時代に向けたキャリア形成を促進していく立場でありながら自身でも、40 歳という人生の節目で今後のキャリアを考えた。

幼少期から高校まではサッカー、大学時代はアイスホッケーを経験し、それらを通じて社会人としての基礎力を築くことができた。また社会人になって一貫して人事畑として人材・組織開発など組織マネジメントについて経験を積んできた。その延長線から今後のキャリアを描いた時にスポーツビジネスにたどり着いた。

この領域なら自分のキャリアの強みを活かしつつ社会にお役立ちができるのではと考えて挑戦を決意した。まずは「科学的知見」「人的ネットワーク」が重要だと考えていたところ、SHC の HP を見て、自身の考えと合致していることがわかり、受講を決意した。

 

(丹羽さん)

小学生から大学生までサッカーをしてきて、いつかはサッカーに関わりたいと漠然と思っていた。

今回のコロナ禍で今後の人生において、何がやりたいかを考えたときにやはりサッカーに関わることがしたいと思った。そんな中SHCのHPを拝見したところ「スポーツ組織の経営に貢献できる人材を見出す」との文言が目に留まった。自分がこれまで仕事で培ってきたノウハウが活かせられ、また、サッカー(スポーツ)にも関われるチャンスがあるのではと思い受講を決意した。

 

 

Q 『SHCスポーツビジネスマスターコース』での学びは何ですか?

(荒川さん)

プロスポーツクラブの葛藤など現場のリアルを肌で感じることができた。クラブとして利益を出すことに加えて、誰も予想できない勝ち負けとも向き合わないといけない。それは、自分が今向き合っているビジネスとはまた違う感覚。現職では「利益貢献」という同じベクトルに向かい、クライアントや各ステークホルダーと合意を持って進めていくが、スポーツは利益を出すだけでない。無形のものを売りながら、勝ち負けという想定外の部分も経営者として向き合わなければいけない難しさを痛感。ビジネスでは「合理」と「情理」を意識する必要があると頭では分かっていたが、多くの人を感動させるスポーツの現場では、もっと泥々しく、生々しい「情理」があると感じた。

 

(清家さん)

これまで民間企業で人事として事業経営に近いところで仕事してきたが、クラブ会社の存在意義、価値提供、安定経営の重要性、ステークホルダーとの関係性、社会課題とのつながりなど、経営者として必要な知見や考え方・マインドは、民間企業経営もクラブ経営も本質的には同じだと気づくことができたこと。

 

(丹羽さん)

まず、スポーツビジネスを全く知らない私にとって、「スポーツビジネスとはなんぞや」というこ

とを体系的に理解することができたことが大きい。

そして、スポーツクラブの経営は、普段仕事で相対している企業と似ている部分があるなと感じた一方で、圧倒的に違うところは、「利益を一番にしていないこと」だった。その分経営の舵取りが難しく、一筋縄ではいかないことが学べた。

 

 

Q 『SHCスポーツビジネスマスターコース』で最も印象に残っている講義はどの講義ですか?

(荒川さん)

どの講義も気づきが多かったが、あえて挙げるとすると「佐伯夕利子さん」のゲストスピーチ。それまでの講義では「チームが勝つ」ために何をするか?「勝つ」ことを起点にした学びが多かったが、佐伯さんは「フットボールは勝ち負けがすべてじゃない。人を育てるということが大事なのだ」と、これまでとは真逆のことをお話しされていた。これが僕にとっては驚きで、ハッとした。勝ち負けを主語にした「サッカー」ではなく、人を育てる、地域を盛り上げるなど、地域を盛り上げる、スポンサー企業や地域と共創する意味合いで「フットボール」という言葉を使われていてことが印象的だった。フットボールを真ん中に置いた時に、さまざまな「可能性」を広げることができる!と思えた。画面越しから伝わる佐伯さんの熱量と共に、フットボールの力を感じることができた。

 

(清家さん)

(全て印象に残っているが)あえて言うと、個人ワークでの「堺ブレイザーズ清川部長」の講義。

前身は実業団チームの「新日鐵ブレイザーズ」が地域に寄り添う地域密着型クラブへの更なる変革に向けて、真摯に取り組まれていることを教えていただき、「スポーツクラブの存在意義」を考えるきっかけとなった。地域に寄り添いつつ、地域に欠かせない存在であり続けることは、どのスポーツクラブに当てはまる本質的な存在価値だと気づきを得ることができた。

 

(丹羽さん)

大前提で全ての講義が大変刺激になったのですが、その中でも「佐伯夕利子さん」のゲストスピーチはこれまで感じたことのない熱量で印象的だった。

最初の受講生への問いかけが「世界一のアカデミーを考えてプレゼンしてほしい」というもので、度肝を抜かれた。正直なところ、これまで「世界一」という枠組みで物事を考えたことはなく、それを考えて良い世界・領域なのだと佐伯さんに言われている気がして、視座が高まった。

時差のある、スペインからの講義にも関わらず、物事への取り組み姿勢やチャレンジ精神、さらにサッカーに対しての熱量が画面越しにもひしひしと伝わり、純粋に「凄いな」と感心してしまった。

 

 

今後ご自身のキャリアで目指すものは何ですか?

(荒川さん)

「オープンマインドで、常に学修し、変化を愉しめるキャリアを歩むこと」。

結果、人生を謳歌できている感覚を持てるようにキャリアを積んでいきたい。予定調和ではない、偶然の出来事をいかに生み出し、いかに愉しめるかどうかが大切だと思っている。だからこそ、日頃の出会いや学修する機会を常につくり続けていきたい。

 

(清家さん)

スポーツクラブの経営者を目指していきたい。

目的は、経営者になることではなく、健全なクラブ経営を通じて地域の社会課題解決に向けて貢献していくこと。それに向けてこれからのキャリアを築いていきたい。

 

(丹羽さん)

元々は、フットボールクラブに興味を持っていたが、講義で各競技団体などの「スポーツ組織」に触れて、日本全体における競技普及・価値活用などの視点の違う面白さ・魅力を知ることができた。フットボールクラブ・スポーツ組織のいずれにせよ、「組織経営」に経営者もしくは経営幹部として深く携わっていきたいと考えている。

 

 

Q これからの『SHCスポーツビジネスマスターコース』受講生に一言メッセージをお願いします。/こういう魅力がある・こういう人にオススメなど

(荒川さん)

スポーツは、画面でみるのとスタジアム・アリーナの現地で観るのと違うように、スポーツビジネスを

「現場」を肌で感じることができる。名古屋グランパスの遠藤さんの講義では、1 時間しかない講義でスライドを100枚以上用意していただき、スポーツを仕事にすることの楽しさを感じられる一方で、困難な状況に直面しているプロリーグの当事者の方々から、スポーツビジネスに携わる全員がプロにならないといけないというメッセージから、現場での「危機感」や「葛藤・悩み」も垣間見ることができる。こういった教科書にはないことを肌で感じた上での「本質的な学びや、気づき」を得られるのはSHCならでは。スポーツビジネスの現場を知りたい、学びたいと言う方々には自信を持ってオススメしたい。

 

(清家さん)

短い期間の中で、実際に起きている課題を題材にして、クラブ経営を最前線で取り組んでいる方と対話できることが貴重。また、SHC のカリキュラムを通して、スポーツの価値を痛感した。スポーツそのものを楽しむことで感動や明日への活力を得るだけでなく、スポーツを通じて多くの社会課題を解決につながると確信している。そこに気づくことができることがこの講義の魅力の一つ。

 

(丹羽さん)

スポーツにあまり興味のないビジネスマンでも、成長したいと考えている人にはオススメ。多様なバッグボーンの講師・受講生と対話を重ねることで視座を高められる。また、ビジネスマンとしてスキルを向上できる、まさに「大人の学びの場」であった。そこにプラスアルファでスポーツが好きなら、間違いのないカリキュラムになっていると思う。